Leaving Mexico

朝ごはんを食べていたら、ドイツに留学している中国人の男の子とその奥さんに会った。
彼とはどうも、Heidelberg で会ったことがある気がしていて、ごはんの後にビーチで立ち話。FPL at Heidelberg と FPT at Kitakyushu にいったよ、というので、”Oh, both I was there” といったら、”I think you were there” だって。覚えていてくれたかな。彼らは明日までここにいるんだそうだ。来年もここにこられたらいいねー、といって、別れる。
空港へ向かうシャトルバスで、North Carolina Univ で、BLASTn をやっている彼と、偶然一緒になった。彼は Atlanta へ、僕は Mexico City へ。30分くらいの間に、いろいろな話をした。
– 僕は若く見えるらしい (これは、海外へ行くと、いろんな人に言われる)。もう学生じゃなくて faculty staff だ、というと驚いていた。それで、大笑いしたのが、「アメリカでは Professor になるには、お腹が大きくなきゃいけない」だそうだ。僕は生涯サイクリストでいたいので、それは無理。
– 彼は ASIMO がお気に入りだそうで、日本の、mechanics, eletctronics を含めたトータルの技術力を大変高く評価していた。僕が、”China and India is going to overtake Japan” といったら、インドには TI とか、いろいろな device vendor が出てきているけど、やっていることは software だけだよー、とのこと。インドのソフトウェア開発能力はものすごい、と僕は思うのだけれど、ハードウェア的なものはまだ日本にも分があるのかな。がんばりましょう。
– Life science と computer science の collaboration はものすごくエキサイティングだ、というのが僕らの共通見解。彼のスライドには、GenBank のレコード数増加グラフが出ていたのだけれど、僕らの役割は life science の superlinear な発展にコンピュータを追いつかせることなのかもね、という話をした。
– FCCM に投稿するのが時期的にしんどいのは、日本人だけじゃないらしい。来年は FPL に出したいなあ。
– National Geographics のドキュメンタリーで、Megastructures というのがあって、それで関西空港の話を見たらしく、”日本の K で始まる、海の上にある空港はすげえな!” と大絶賛。僕もあそこは大好きです。夜、伊丹へ向かう飛行機から見る関空はめちゃめちゃきれい。
– Megastructures ともうひとつ、Aircraft accident investigation を見るのが好きらしい。「いや、それ、飛行機に乗る前に見ちゃダメでしょ」といったら、「そうだよね、Linux のシステムはしょっちゅうクラッシュするし、コンピュータは信用できない」それに、飛行機は floating point numerics でデザインされているから怖いって誰かのスライドにあったよね。”I want take control everything… ” といっていた。確かに僕も、copper wire / opt fibre よりも、gears, springs and steel wire のほうが安心だと思う…
そんなこんなで、ターミナルでお別れ。
また世界のどこかで会いましょう。いい会議でした。

ReConFig ’09: Day 3

– A reconfigurable architecture for stereo-assisted detection of point features for robot mapping
Active sensors: sonar or radar is effective in low density, low noise, low interference environment. (Low density というのが、なるほど、と思った)
Passive sensors like vision systems are effective in practical situations.
Dynamic programming を使ってステレオ処理をやるらしい。かっこいいぞ!
– FPGA implementation for direct kinematics of a spherical robot manipulator
ロボットアームがいまどういう状態になっていて、どういうふうに力をいれれば所望の状態に持って行けるかを計算する。行列演算。
– Parallax‐Docking and Reconfiguration of Field Programmable Robot Arrays using an Intermittently‐Powered One‐Hot Controller
Field programmable robot array!
マイクロロボットですよ。ロボットは configuration 情報をもっており、いろいろ書き換えられる。MEMS な足で動き回ったり、MRAM based な nonvolatile flip-flop とかを持っている模様。
すげえかっこいい。なんじゃこりゃー。
[ Session SC1 : Track on Reconfigurable Computing for Security and Cryptography ]
– Improving the Security of Dual Rail Logic in FPGA using Controlled Placement and Routing
消費電力からのサイドチャネルアタックを防ぐために、逆の論理で動く回路をつけて対称にするやりかたがあるわけだが、それをうまくやるための FPGA アーキテクチャと設計ツールの研究。
– Accelerating Cryptographic Applications Using Dynamically Reconfigurable Functional Units
村上先生のところの発表。フランスの人ですが。
Reconfigurable functional unit を持った ASIP (Application Specific Instruction-set Processor) を作って暗号を高速化しましょう。
– Tailoring a Reconfigurable Platform to SHA‐256 and HMAC through Custom Instructions and Peripherals.
[Session SC2 : Track on Reconfigurable Computing for Security and Cryptography]
– Observing the randomness in RO‐based TRNG
Ring oscillator based TRNG!
デバイスは STRATIX. FPL ’08 にもあったかな…
– Proof‐carrying Hardware: Towards Runtime Verification of Reconfigurable Modules
こういう研究は大事だと思うのだが、どういうタイミングから現実的なものになってくるのかね?ソフトウェアでそういうもの (つまり、実行するバイナリが安全であると証明するもの・仕掛け) があるか、といわれるとそれは微妙だったりするし、しかし、ハードウェアであるからこそ大事なのかもしれない。うーん。。。
モジュールを使う側の検証にかかる時間をなるべく少なくして、負担をモジュールを作る側に移すことが大事なのか。なるほど。

ReConFig ’09

[Opening]
– 131 submitted papers
– 42 full papers
– 35 posters
– 4 from Japan (5位くらい)
[ Keynote 1 ]
Semiconductor in transition:
– 32nm scheduled to debut by 2010
– 22nm is deemed feasible
– fewer, new architectures on the latest processes
– programmability and concurrency are the new imperatives
Parallel processing becomes Chip-level Multi-core processing (CMP)
– Power dissipation is a dominant, cross-cutting concern
Xilinx vision: fabless & programmability.
よく考えるとああいう最先端のチップを fabless vendor が作るってすごい。
SPARTAN-6 では昔のように、Parallel I/O は外周に配置されているが、Virtex-6 では内側にある。かっこいい。
消費電力は最大で 65% 減っている。
Linux 2.6.30 included the MicroBlaze architecture for the first time in a mainstream kernel release! まじか!!
QEMU + PetaLinux で、実機がなくてもデバッグできる。

Embedded Software design cost already exceeds hardware design cost.
並列プログラミングが問題。
Concurrent software compiler: enables compilation and SW development in highly parallel processing SOCs. Productivity +200% in SW. Expected in 2013.
[ General Session 1: Arithmetics ]
– FPGA implementation of decimal floating-point accurate scalar product unit with a parallel fixed-point multiplier
10進です。
iEEE754-2008 の decimal64 data format. BCD使って計算する。
Virtex-II Pro での周波数は 70MHz+ で、悪くない。パイプライン段数は 11.
“It makes me nervous to fly on airplanes, since I know they are designed using floating-point arithmetic” Alston Scott Householder.
– Runtime memory allocation in a heterogeneous reconfigurable platform
TUDelft の人。
しかしわし、こういう話はわからんちゅうに。
– Hotspot Mitigation using Dynamic Partial Reconfiguration for Improved Performance
Temperature distribution is not uniform → Temperature controlled reconfiguration をしましょう、という話。温度は ring oscillator で測るのか!
それで、しんどいところを移動させることで、全体の発熱を抑えることができるらしい。結果として速い周波数のまま動かせてスループットが上がるのか。なるほどー。
– A systolic array based architecture for implementing multivariate polynomial interpolation tasks
なんかプログラムと違うぞ、と考えていて、Session 1 と 2 がfuse されている、ということにやっときづいた。
どういうことだ・・・
[ General Session 3: New FPGA Architectures ]
– A Novel High-Density Single-Event Upset Hardened Configurable SRAM Applied to FPGA.
Xilinx の QPro シリーズでは 4SEU/Day くらい。
TMR + Scrubbing が必要かな。
SEU-hardened CSRAM というのを提案。
PMOS トランジスタを入れて、8トランジスタ/Cell になるけど、これならそれほど大きくないよね、という話。
6-T SRAM だと 29um^2 くらいだけど、このやりかただと 32um^2 くらい、だと思った。数字間違ってたらごめんなさい。でも、オーバーヘッドは 10% くらい。
SEU が起きる threshold みたいなのは MeV で測るのかしらん?
勉強しないと…
– MRAM based eFPGAs: Programming and silicon flows, …
SRAM is fast, easy to reconfigure, but volatile.
Flash is nonvolatile, but slow.
MRAM is… wow.
shadow reconfiguration: update magnetic information independently from the latch configuration (change committed later).
SR とかは普通にできるっぽい。
[ Session HPC1: Track on High-Performance Reconfigurable Computing ]
– A Traversal Cache Framework for FPGA Acceleration of Pointer Data Structures: A Case Study on Barnes-Hut N-body Simulation
FPGA を使う場合にしんどいのはポインタを使った間接アクセスで、アクセスパターンが irregular になるので遅くなる。間に traversal cache を入れて、うまくバンド幅を稼げるようにしたい。
普通の traversal cache は同じアクセスパターンが繰り返される場合に効果があるが、それではたいていはうまくいかない。そこで、似たようなアクセスパターンでも効くように改善。
n体問題ではうまくアクセスレイテンシを隠蔽できたそうだ。
濱田さんの実装も参考にしたらどうよ、と平木先生。
– Triple line-based playout for Go
碁ってよくわかってなかったんですが、なんか理解した気がする。
ひとつ石を置いたときにがらっと場がかわることがあるので、実装はけっこう難しい。
碁盤を3段ずつにわけてスキャンするのは、19×19だとでかすぎるから。
ソフトウェアの倍くらい出ているが、こういう問題では性能でなさそうなので、すごいのかも。
– Scalability Studies of the BLASTn Scan and Ungapped Extention Functions
Univ. of North Carolina at Charlotte
かなり速い。ベンチマークには env_nt とか env_nr database を使っているので、scalability issue は問題なさそうだ。処理は NCBI BLAST に準じているとのこと。データセットも現実的だし、価格対性能比なんかも示しており、非常に好感が持てる。
TimeLogic Decypher Machine というのを比較に使っているけど、これなんだろ。Quad-core Xeon と FPGA が載っているらしい。これ か。
配列関係はバンド幅が手強いのでやらずにきたんだが、最近は PCIe とかあるし、やってみるかなー。
– Low power, reconfigurable computing platform for spacecraft
High throughput, radiation tolerant and low power. Streaming 処理とかしたい。
FPPA: Field programmable processor array
NASA と組んでいる。
[ Poster 1 ]
– Prevention of hot spot development on coarse-grained DR architectures
– Floating point hardware for embedded processors in FPGAs: Design space exploration for performance and area
– A 10Gbps OTN framer implementation targeting FPGA devices
– FPGA implementations of BCD multipliers
– Matrix multiplication based on scalable macro-pipelined FPGA accelerator
– PCIREX: a fast prototyping platform for TMR DR systems
– Speeding up fault injection for asynchronous logic by FPGA-based emulation
– Base-calling in DNA pyrosequencing with reconfigurable bayesian network
最後のやつに興味があったのですが、cancel っぽい。

メキシコ雑感

United のフライト (Washington DC-Cancun) は、
いちおう国際線なのだが、ごはんでなかった。
帰りはなんか買って乗らないと死ぬな。朝7時発だし。
アメリカを出るときに空港の人にきいたら、すぐ US に戻るなら、
例の緑色の紙はそのまま持っていていいそうです。帰りの分の ESTA もいちおう申請しておいたんだが、いらなかったかな。でも US に戻るときは immigration 通るのよね。よくわからん。
Cancun の空港では、入国審査のお姉さんが携帯で電話してた。いいのかよ。
税関でも荷物をスキャンされるので、すごい列。
僕は、カバンを2度スキャンされて、「何が入ってる??」といわれて結局あけてみせた。なんでだろ。東大の人が、note PC を何台か持っていて、関税を 63 ドルとられたそうな。
Cancun はメキシコでは例外的に水道水が飲めるそうだが、
ホテルの水は浄化装置が独自についているとのことで、
「絶対に蛇口を開けっ放しにしないで!」と書いてあった。
でも、消毒薬のにおいがするので、うがいにしか使えません。
テレビはけっこう英語のチャンネルが多い。スペイン語字幕付き。
メキシコ中央銀行の CM で、「透かしのないのは偽札です」的なのをやっている。
Cancun のホテル街、治安はかなりいい。
昨日は夜中に歩いてスーパー行ってきた。でも、そのまま食べられるものはあんまりなくて、結局パンとジュースだけ。
海は、めちゃめちゃきれい。発表終わったらすこし遊びたい…

接着剤

EOS kiss 買ったんですよ。6800 円で、28-105/3.5-4.5 がついてる。
ボディはアレですが、レンズはけっこういいもんね。
ところが、前の持ち主が激しくぶつけたらしくて、鏡筒にヒビ。
まあ、構造上、何の問題もないところなんだけど、そこからクラックが拡がったりすると嫌なので、一応直すことにした。
分解して鏡筒を取り出して、エポキシ接着剤で一晩放置。完璧に治りました。うひひ。
しかし、ファインダーは暗いし、微妙。
AF はワイドエリアで、スナップに限って言えば、悪くない。
ま、レンズだけ買えば何万かするもんね。いい買い物です。