矢上のエンジン

矢上出身の人ならなんとなく覚えている人も多いと思うのだけれど、11棟のロビーに、飛行機のエンジンがぽつんと置いてある。11棟なんて、多くの人は3年生の1年間しか行かないから、3年生のときから3年間、あるいは6年間以上在籍する矢上キャンパスのなかでは、ほとんど記憶になかったりするわけで、僕の頭の中でも、なんとなく記憶の片隅においやられていた。でも、あれ、なんのエンジンなんだろう、というのがずっと気になっていた。
覚えていたのは、大戦中の航空機のものであることと、川崎製であったこと、それから星形でなくV型だったこと。それから、ゴム製のホースの色が妙に鮮やかで、つい先日まで飛行機に取り付けられて動いていたんじゃないか、と思うくらいだったこと。
それで、最近、偶然にいろいろなものがつながって、ハ9型というエンジンであることがわかった。詳しい紹介記事を書いてくださっている方もおられる (機械科の、前田先生のお名前が最後に入っていますね!)。
水冷式で、遠心式圧縮機による過給がついていて、水メタノール噴射もできるらしい。なかなかに進んでおります。日本の航空機の歴史をちょっとかじったことのある人なら誰でも知っている航研機 (長距離世界記録つくったやつ) のエンジンの直系なんですね。すごいや。
なんていうか、最近は自動車も電気で走る時代ですが、エンジンとか、しかも空を飛ぶ奴、というのは、非常にロマンがあっていいなあ。戦争に使われるのは、嫌ですが。
今もあるのかな。こんど矢上に行ったら、見に行ってみよう。

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