午後の RECONF
[SRAM型FPGAの部分再構成によるエラー訂正手法の一検討]
SEUで回路が壊れたときにそこを部分再構成する。
Virtex-4 からフレーム単位で部分再構成ができるが、Xilinx のツールではできない。
九工大 中原先生: TMR自体のエラーは考えていない? → voter は壊れないものとしている。voter のところは一定時間間隔で scrubbing (書き直し?) することで信頼性を確保すればいい。
堀先生: フレーム単位での部分再構成は EDA がサポートしていない、というより、1フレームに収まるモジュールは扱えるけど、複数フレームにまたがるようなモジュールはダメ、ということであっていますか? → はい。
堀先生: Readback は誰がやっている? → 外部のPCでやっています。FPGA内部でやるよりは、同じボードにそういう回路を載せることを考えている。
[ MEMS を用いた反転・非反転ダイナミック光再構成型ゲートアレイ ]
TI のデジタルミラー (1024×768) を使用。応答時間は数 ms.
ゲートアレイのほうは、フォトダイオードの接合容量をメモリとして使うやつ。
LUT には 16 個のフォトダイオードがある。でも、照射する点の数が増えるとパワーが下がるので、なるべく照射点数は抑えたい。それで、LUT あたり 4 つのビット反転用フォトダイオードを追加して、それを使って転送ビット数を増やせるかな、という研究。
22% くらい明点を減らせて、それに従って 700ns から 600ns に再構成時間が縮みました。わほーい。
久我先生: 今回は OR 回路なので単純で、明点の数が少ないと思うんだが、実用的な回路になるとどうか → ビット反転の仕掛けで明点を削減するのは大事。複数のレーザーを使ってやる方法もある。
山口先生: 細粒度だけどいっぺんに書き換えられるからいいよね、という方向性か、粗粒度な方向にいくのか → ちょうどいま分岐点に立っていて、考えている。
[ 宇宙放射線に対して高い耐性をもつ光バッファリング手法 ]
構成情報をホログラムメモリに記録しておいて、それを使って不良部分を再プログラムする。
ホログラムメモリにノイズを付加した場合の再構成時間なども測定。
名古屋先生: フォトダイオードが一部不良でもうまくいく、というところをもうすこし詳しく教えてください → 不良になったビットが使えなくなるだけで、他は使える。
渡辺先生@岡山大: ホログラムの冗長性というのは何倍くらいあるんでしょうか? → ポスターでお願いします。
[ PCAにおける圧力の概念を用いた回路増殖法の評価 ]
どこかで集中的に回路リソースを管理するのではなくて、ローカルに混雑具合を見ながら回路をずらしたりしていって、必要なところに空き領域を作る。
構成手順は大幅に減ったけど、通信量が増える。まあ、そりゃしょうがないか。
[ スケーラブルFPGAシステムにおけるハードウェア拡張プロトコル ]
複数の FPGA にまたがる回路をどうやって同期するか?
久我先生: こういうの、どういうアプリケーションだったらうまくいくとかいかないとか、そういう知見があればぜひ…
[ 並列ふるい法とMPUを用いたウイルス検出エンジンについて ]
Snort と ClamAV: パターン数が二桁違う。Snort のほうが手の込んだ正規表現を使っている。
ClamAV では2段階マッチングをしており、パターンの先頭3文字をexact matchで見て、残りをpattern matchする。
インデックス生成関数がキモなのかな。
泉先生: 束縛変数とかを見つけるのはPCでやっているので、アップデートはFPGAの上だけじゃできない? → はい。
山口先生: 最初のexact match のところが速くなっても後ろがしんどくなる、ということはない? → そういうケースはカウンタを入れて見つけて、攻撃とみなしてしまえばいい。
[ サイドチャネル攻撃手法の評価環境の実装 ]
サイドチャネル攻撃対策を入れると回路規模がふくらんで、昔の SASEBO では入らなくなってしまったので SASEBO-GII というのを作りました。V5LX30 or 50 が載る。95,000 円 from TED で USB から configuration + 給電 (!)。
泉先生: ボードの個体差とか、このボードが持っている特性による癖のようなものはある? → 個体差はたくさん作るのでこれから調べていく。SASEBO でやったらこうで、このボードでやったらこうでした、という知識を集積していきたい。
山口先生: 130nm から 65nm になって電圧以外にかわったことは? テクノロジが変わっても対策はかわらない? → かわらない感じです。だから、昔のデバイスのほうが取りやすいし、そこで対策を考えるのもいいかも。
[ FPGA実装されたストリーム暗号 CryptMT の評価 ]
ストリーム暗号ではブロック暗号と違って、疑似乱数を送信元と受信先で作って、それとデータの XOR をとることで暗号化を行う方式。通信系で多く使われている。
投稿者: yasu
火災
昨日伊丹に着陸する手前で、市街地から黒煙がぶわーっと上がっているのが見えて、あれは工場じゃなくて火事っぽいなあ… と思っていたら、住之江の自転車屋、ウエムラ さんの倉庫が燃えたらしい。通販とか、東京でも販売会やったりして、僕もたまにお世話になってたわけだが。
うわー、まじかよ。
大丈夫かな?
デザインガイア 2009: Dec.03, 2009 午前
最初はコンピュータシステム研究会。
[ Smith-Waterman アルゴリズムにおける GPU を用いた実装方法の位置提案 ]
土肥君@長崎大の発表。
既存の GPU 実装 (CUDASW++) とか Cell 版、Xeon 版に比べて健闘している。いいね。
通信バンド幅についてきいてみた。
時間的にはスコア計算のほうが支配的で、まだバンド幅には余裕がある模様。
でも、発表後にマイク付けたまま戻っちゃダメだよ。
[ 高性能かつ低消費電力を実現する可変レベルキャッシュのモード切替アルゴリズムの改良と評価 ]
最近のマイクロプロセッサはなんと言ってもキャッシュで性能を稼ぐわけだけど、キャッシュのリーク電流の割合というのは無視できない。
ノーマルモード (ふつうのキャッシュ) と低消費電力モードがある。
キャッシュの容量が小さくてもよさそうなら低消費電力モードで動かす。低消費電力ではキャッシュの半分をスリープモードにし、そこにあるデータを使いたいときだけ起こして、L2 の中身と入れ替える。
SimpleScalar にこのモード切替コントローラを実装。
除算を使って (わりとちゃんと) 計算する版と、そうでないのと作ったが、性能差は 1% くらいなので除算器なしのほうでもいいかな。
横田先生: キャッシュの容量は変えて評価はとってないの? → はい。
三木先生: スリープモードというのはどこをどう落としたモード? → バンクごとに電圧を変えるようにしておいて、スリープにするときはデータが死なない範囲でキャッシュメモリのそのバンクの電源電圧を丸ごと下げます。
柴田先生: 連想度はどうしてますか? → 4-way です。連想度は変えずにキャッシュラインの数だけが半分になったりします。
渡辺先生@岡山大: 256kB と 512kB で評価をとっているけど、256kB だけとか 512kB だけで走らせた評価があれば教えてください → ありません。
[ 可変パイプライン段数プロセッサのためのメモリアクセスに着目した細粒度なモード切替コントローラ ]
高速モードではパイプラインを D-FF で刻み、低速モードではそれを外す。
メモリアクセスと負荷の関係があることがわかったので、それを基準 (最近の32サイクル分のload,store命令の数) にして制御をする。
あまり細かく制御すると、パイプラインを flush する回数が増えてよろしくない。
– 共有のハードウェアとして作ると、それでオーバーヘッドがあってかえって電力消費が増えるのでは → D-FF のところにマルチプレクサをつけるだけなので、それほど大変ではない
– パイプライン段数を3段階とかにもできる? → 考えてはいる。基本的にパイプラインの各ステージの遅延は同じはずなので、段数は整数倍になっていたほうがいいよね。
[ パス限定投機実行を実現するマルチコアプロセッサPALSの提案 ]
薬袋さんの ISIS-SimpleScalar がベースです!
投機がパス単位なので、メモリ周りは大変ではないかしら? メモリバッファそのものはひとつの投機状態をずっと保持している? → そうです。パス (スレッド) の実行が終了したときにはじめて共有キャッシュに反映される。
JA8096
ハッピーフライト、レンタルで借りてきてみた。
いろんなドラマが隠れていて、なかなかおもしろい。
DVD買おうかな。
もう引退しちゃったけど、JA8096 は何度か乗ったことがある機体で、あと何年かしたら国際線といえば 747-400 、というのは過去の話になるのかなー、と思うと、感慨深いね。
男性用
オール慶早戦
今日は甲子園でそんな催しがあったそうで。
同期が行ってきたんだそうだ。いいなあ。
今年は神宮にもいけなかったしな… 東京に住んでいるのに。
松本空港とDFA
村井長野県知事、FDA (フジドリームエアラインズ) と協議 だそうで。
松本空港がジェット化されたのは僕が高校くらいのとき。
山があったりする関係で離陸はいろいろ大変だそうで。
東京も名古屋も中央線でズバーっと行けばすぐなので、松本空港の存在感はあんまりないのだけれど、でも、あるならあるで、ちゃんと活用しなきゃもったいないわけで。
FDA は静岡が拠点の、静岡のためのエアライン、というイメージがあるのだけれど、JAL や ANA と資本関係のない、地方空港専門のエアライン会社としてやっていくのも悪くないかもしれないな、と思う。
ただ、航空業界は不況なので、うまくやらないとダメですが。
2位ではダメなのか
事業仕分けで、スパコンのプロジェクトが「なぜ1位でなければならないのか、2位ではダメなのか」という理由で予算執行停止する勢いだそうですが。
なぜ1位でなければダメかというと、「2位でいいや」とか言ってる奴はせいぜいビリから2番めくらいにしかなれない、というのを、小学校の運動会くらいから知っているからです。『単位がとれて卒業できればいい」とかいってる大学生と同じなわけで。
1位を目指している連中が大勢いる中で、2位でいいや、とかいっていたら、あっという間に置いてきぼりになって、何のアドバンテージもない成果しか得られない。
それならやらないで、他のことに時間と資金と労力をつぎ込んだほうがマシ。
じゃあ計算機作らなくていいかというと、このご時世、速いマシンを持っているというのはそれだけであらゆる面において有利なわけで、ね。
FreeBSD Device Driver HOWTO
My Linux driver is working happily, so I’d like to port it to FreeBSD.
These documents may be important and useful:
– FreeBSD Architecture Handbook
– PCI Resources
– Parallel port interrupt driver skelton.
政権交代と医療
たまには政治の話をしよう。
マジメに政治を語るのは、たぶんこの blog がはじまって2度目くらい。
僕は東京出身だが、南信州が好きで、毎日長野日報のページをチェックしている。
それで、最近ずっと気になっているのは塩嶺病院と岡谷病院の問題だ。
塩嶺とか岡谷とか言われてもどこだかわからない、という人が多いかもしれないが、つまり、新宿駅から「あずさ」に乗って終点の松本に到着する手前、諏訪湖畔にある岡谷市と、そこから山ひとつこえた隣の塩尻あたりの地域。
信州というのは、東京の人には想像もつかないくらい広い。よく、長野県、というと、「ああ、新幹線で行けるよね」という反応をされるが、それは長野市を含めた北信地域の話であって、中央線沿線から南信地域の人にとっては、新幹線など無縁の話なのだ。なにしろ、飯田から長野までは3,4時間かかるんだし、その間に甲府あたりまで行けるわけで、新幹線の恩恵には到底あずかれない。
あと半年もしないうちに、その地域から、心臓血管外科という診療科が消える。
もし、そこへ救急搬送しなければならない患者さんが発生したら、遠くの長野市、あるいは県外へ行くしかない。
それで、大都市圏から遠い、というのは何が問題かというと、高速道路が1000円とか無料とかじゃなくて、医療だ。大都市圏でも夜間の救急搬送でたらい回し、というのが問題だが、地方ではそもそも昼間でも、重篤な症状で受け入れられる病院が存在しない、というケースが存在する。でも、それって、本当にみんなわかってくれているのかしら?
僕は、今回の日大医学部の判断はきわめて合理的だし、何も文句は言えないと思う。もちろん、先生方、いままでありがとうございました、といって見送って、それで終わり。その先生方がいなければ助からない患者さんはごめんなさい、助けられません、というのは、教科書通りの資本主義。でも、それでいいのか? と言われたら、そうだという人は少ないんじゃないだろうか。
僕の中学時代の後輩というか友人が blog で、清掃婦を見殺しにしない社会設計とか、『赤ひげ神話」と日本の頭痛という記事を書いているけれど、僕らは、「Dr. コトー診療所」みたいな、医療従事者の善意に寄りかかり過ぎたんじゃないだろうか。高速道路無料化とかいう議論をする前に、僕らは人の命に直結する、医療について語るべきじゃないのか。
税制改革で全国一律の国税と地方税を払うようになったのに、
命に関わる部分は、一律じゃない。
故郷で倒れた愛すべき人が、充分な医療を受けられずに還らぬ人となる、
そういう日は案外近くまで来てしまっているのかもしれない。