H-IIA/B ロケットに使われている LE-7A エンジンが、丸の内 OAZO の2階にある JAXA の広報室で展示されているというので、見てきた。本物ですよ!
ロケットは高さが50m 以上あるのに、エンジンは意外と小さい。重量も 500t からある H-IIB を 1.8t のエンジン2機で飛ばすのだそうで、すごいなー。
– LE-7A は二段燃焼サイクル。pre-burner で燃やしたガスでタービンを駆動して、そのガスも主燃焼室に送るので無駄がない。これはすごい。
– ノズルやら何やらは燃料の液体水素で冷やしている。銅製なので、冷やさないとさすがにもたない。全部チタンか何かでできていると思っていたけど違うんだなあ。
– ロケットエンジンは飛行機のエンジンと違って、1気圧から真空までの条件で動かないといけないので大変。これは、超音速噴射ノズルの出口の圧力が外と一緒になってないと効率がよくないから。真空に近い条件で作動させるために、本体の大きさに対してノズルの長さが非常に大きくなる。
– エンジンはつり下げられた状態になっており、その向きをアクチュエータでかえることでヨー・ピッチの制御を行っている。
– H-IIA はメインエンジンが一基しかないので、ロールの制御のための補助エンジンが付いている。H-IIB は二基あるので、それをつかってロール制御もする。
– 固体燃料ロケットは一度火を付けたらとめられない。ノズルの向きは変えられる。燃料を詰めてからだと港の火薬量の規制で船に乗せられないので、種子島で詰めている。固体燃料ロケットの入れ物は CFRP.
– 1段目は切り離されてすぐ落ちてくるけど、まあ、燃え尽きる。
– 2段目は高いところまでいくので、何周かしてから大気圏突入。
など、いろいろと教えていただき、非常に有意義でした。
なんつうか、こういうのを、ミサイルを飛ばすためじゃなくて、平和憲法のもとで純粋に科学技術と夢のために飛ばす、というのは、最高にカッコイイと思う。
投稿者: yasu
Virtex-5 CAM memo
I’ve generated a BlockRAM based CAM core, 32bit x 64entries. The core occupies several 36k BRAMs, and was VERY SLOW WITHOUT OUTPUT REGISTERS.
Read latency = 1 configuration (w/o output registers) was < 100MHz, but read latency = 2 configuration works 150+MHz.
どらバーガー
「どらバーガー」のできるまで。
これ、浜松で乗り換えの時間があるとなんとなくいつも買ってたんだけど、webでも売ってるのか!
前は「あんバーガー」という名前だったような気がするなあ、と思ったのだけれど、あんバーガーは Wendy’s かなんかが一時期売ってたモノでした。すいません。
帰還
SGMJ 2010: Day 3
[次世代シーケンサによる新規マラリア原虫ゲノムの解読]
– P.falciparum (熱帯熱マラリア)
– P.vivax (三日熱マラリア) 薬剤耐性のが出現。P.cynomolgi, P.knowlesi など、アジアサルマラリア原虫に近縁。肝臓休眠期があって治療が困難。未熟な赤血球に好んで寄生するため難培養。
– P.vivax ヒト
– P.knowlesi サル・ヒト 肝臓休眠期なし
– P.cynomolgi サル・ヒト (P.vivax にもっとも近縁)
P.cynomolgi を読んで3種間比較ゲノム解析を進めている。
454FLX と GAII と Fosid. P.vivax をリファレンスとしてアセンブル。真核なのでわりとしんどく、次世代シーケンサでの真核の新規ゲノム解読はおそらく日本初。
予想ゲノムサイズ 27Mbp で、現在 22Mb 。Scaffold 数は染色体と同じ 14 本になっている。
9割の遺伝子 (4649) は3種間で保存されている。
保存されてない遺伝子は 1298. そのうちアノテーとされているのは半分で、そのほとんどが多重遺伝子族。
赤血球進入関連遺伝子と宿主域との関係が興味深い。
[メタゲノム解析から見える下北半島沖地下生命圏生態系]
海底1000mくらいまで何カ所かでボーリングしている。1cm^3 あたり 10^6 〜 10^7 くらいの微生物がいる。
深度が深いサンプルほどとれる DNA 量は減少するが、rRNA の種類はあまりかわらない? 深いほど多様性が上がるのかも。
CO2 から Acetyl-CoA まで持っていく嫌気的な代謝回路とかが推定できた。
抗酸化システムも酸素を発生しない、嫌気的なパスウェイに関連する遺伝子が多数。
[イネ共生細菌の群衆構造解析]
イネ科とマメ科の共通性と相違性は?
植物はエンドファイト・エピファイト・根圏微生物を制御しているのではないか?
マメ科では根粒菌形成、菌根形成を制御する植物-微生物のシグナル伝達系があり、イネにもホモログが存在している。
イネの CSP 遺伝子型に依存する属がある (劣性ホモだと菌が増えない)。
エンドファイトや根圏微生物の細胞をうまく濃縮してとってくる方法を開発。濃縮した場合とそうでない場合で出てくるグループがちょっと違う。これは、土壌に強く attach しているやつなんかが土壌と一緒に落ちるからではないか、とのこと。つまり、scope は違うけど両方正しいのかな。
rRNA と nifH (nitrogenase: 窒素固定遺伝子) でグルーピング。
根まで入れると大変なので地上部のメタゲノム。
[高温発酵コンポスト及び原料汚泥の最近群衆構造解析]
下水汚泥の余剰分をコンポスト化する方法がとられはじめている。高温堆肥化法 (80度以上で発酵させる!)。高度好熱菌の関与がありそう。
高分子汚泥、消化汚泥、石灰処理汚泥では嫌気性の菌が多いが、コンポストでは好気性のが多いので、高温発酵のところで大きく変わるのかも。ただし、出てきたのは中等度好熱菌で、高度好熱菌は見つからなかったが、これは実験の sensitivity が低いからか、あるいは分類が悪くて実際には中等度ではなく高度好熱菌なのかも。
[大腸菌多重遺伝子欠損株の解析によって明らかになった中心炭素代謝の新経路]
中心炭素代謝回路の70遺伝子中、必須なのは (glucose が炭素源の場合) 4遺伝子だけ。
バイパスがいろいろありそう。wet 実験と同じことを計算機シミュレーションでも実施。
ふむむ。dry のほうはそこまでモデリングできるものかな?
[半定量的発現プロテオミクスによる芳香族分解の代謝経路解析]
ラベルフリー法、というのでタンパク質定量 (MS/MS スペクトルの数を使う) を行い、サンプル間比較。emPAI という指数を使って、タンパク質混合物中にそれぞれのタンパク質がどのくらいの量で存在しているかを相対的に知ることができる半定量法。
Pseudomonas putida F1 を使用。5.96Mbp, 5250proteins. ベンゼン、トルエン、エチルベンゼンなどを分解できる。
どんな芳香族を入れるか・入れないかで発現が変わる様子を測定。ゲノム上のどこのタンパク質が出てるかを見られるのって面白いなー。
[トリコスタチンA処理の Aspergillus fumigatus におけるゲノムワイドヌクレオソームマップ解析]
TSA treated / untreated でヒストン脱アセチル化酵素に発現をみると、treat したほうがたくさん出ている。そのほかのヒストン関係の遺伝子もみてみた。
TSA treatment によってヒストンに巻き付く長さが増える。プロモータのところでは位置が重要で、ボディではそうでもない?
[大規模な逆位による染色体再編を利用した染色体機能領域の解析]
複製終了領域が細胞分裂時の染色体分配に非常に重要であることを発見!
複製開始点は両局に移動し、終了領域 (Ter domain) は細胞中央に局在するが、後者はただ引っ張られていると思われてきた。
変異株で Ter domain を分断すると染色体分配能が失われ、染色体を持たない無核の細胞が高頻度に生じる。
[非分化性の社会性アメーバAcytosteliumの遺伝子解析]
植物でも動物でも菌類でもありません。
概ね昨日お伺いしたとおりで、持っている遺伝子はだいたい同じだけど重複遺伝子の数が違うので、そのへんに注目しているよ、とのこと。
京都-長崎
SGMJ 2010: Day 2
[高温・高圧の地下原油鉱床における固有微生物群とその特性]
秋田市八橋、新八橋油田。
– SR123 1687m, 98度, 113atm
– SR39 1100m, 74度, 29.2atm
のふたつの井戸から、地層水を含めてサンプルを直接採取。ここは海水注入とかそういうことはしていない井戸で、地表の取り出し口じゃなくてその地層のところから直接サンプルを採取している。
菌種の分布には違いがある。
高熱性の菌は GC-content が高いので、それを使って並べ替えると面白い。地表の取り出し口ではいろんな菌が増殖している。油井を掘るときに岩を削るのにたくさん水を流すので、そこでコンタミして、昔はいなかった連中がいる可能性もある。
重要なのは Bacteria と Archaea がうまくまじっているということ。酸素がない状況で Bacteria が有機物から水素を生成して Archaea がそこからメタンを作ることによる栄養共生。
[ランチョンセミナー]
Roche GS Junior
– Read length: 350bp
– Reads/run 100,000
– レーザープリンタと同じくらいのサイズで、机における。経済性を追求。
– 454 の 1/3 くらいの値段 (キャピラリーシークエンサと同じくらいの値段?)
– 2000万円あれば周辺機器も全部買えます。本体は1500万円くらいかな? コンピュータも付属
– 1 run の費用は10万円くらい
GS FLX Titanium 1k
– Read length: 1000bp
– Reads/run: 1,000,000
ガスケットで仕切るのと tag を使って分けるのとどっちがいい? → サンプルが少ないときはガスケット使った方が簡単。
[受賞記念講演]
真核生物の研究は酵母や動物細胞で行われており、植物では遅れている。
植物は倍数体が多いのでしんどいが、光合成をする真核微生物であれば、いろいろなことがわかる。
なるほどなー。
アブラムシの共生細菌からの水平転移遺伝子群。細胞内共生。
もう細菌は住んでいないけど、水平転移して残っている、というのがある。
共生とか寄生は面白いなあ (寄生されるのは、いやだけど)。
[マルカメムシ類の腸内に存在する必須共生細菌イシカワエラの比較ゲノム解析]
植物師管液を主たる栄養源とし、腸内に必須共生細菌イシカワエラをもつ。
ダイズでどれくらい繁殖できるか、というのが共生細菌で決まっている。
[Metagenomics-based 16S ribosomal RNA gene profiling]
454を使うので、chimera ができたり PCR bias がかかったりしない。
そうかー。うーん。やっぱり metagenomics って難しいんだなあ。
SGMJ 2010: Day 1
[比較ゲノム解析から発見されたグラム陰性細菌の新規タンパク分泌機構]
慢性歯周病の最重要細菌 Porphyromonas gingivalis.
偏性嫌気性、糖非発酵性、タンパク質分解酵素産生分泌、ヘム鉄要求性…
(つまり血液寒天培地で増やす)
II 型、III 型の分泌機構をもっていない!
この新しい分泌機構は2成分制御系で動いている。でもなんでだろ?
外部環境との関係とかがあるのかな、というお話。
[酢酸菌のゲノム易変異性の解析]
リケッチアとか根粒細菌と同じ Alpha-proteobacteria だけど独立して増殖できる。
ナタデココ (セルロース) を合成する奴もいる。
いろいろな carbon source を使っていろいろな二次代謝産物を作るのでよく使われるが、培養している間にどんどん形質がかわって、複数のコロニーを形成するようになることがある。
プラスミドが7つとか、たくさんある。それから、全遺伝子3000くらいで、そのうちトランスポゾンが300個くらい。10% 近いので、わりと多い方。Microsatellite, short tandem repeat がみられ、その長さで DNA polymerase III とか DNA helicase が変わってしまう。
90kbp とかの欠失が起きている株もあり、このグループの連中は genome reduction が起きやすいのかも?
大きな欠失があっても代謝系が壊れない (死なない) のでいろいろな mutant が見つかるのかも、というコメントも。
[転写開始点の塩基種に依存した枯草菌の緊縮転写制御ネットワークの解明]
アミノ酸飢餓状態とかでの転写制御系が、転写開始点の1文字目2文字目が A か G かで正の制御になるか負の制御になるかが違う。GC 含量ってそういうところにもきくのかな?なんか面白いね。
大腸菌と枯草菌では違う系だということだけど、他はどうなってる? → グラム陽性・陰性でずばっと分かれるのかも。
[新規情報学的手法によるインフルエンザAウイルスの俯瞰的可視化及び新型H1N1の変化予測]
BLSOM で、4塩基連続頻度をマップしてみると宿主別にきれいに分かれるよ、というお話。でも、新型H1N1はいままでの human のとは傾向が違って、avian のとの境界あたりにマップされる。これ使うと、いろんなインフルエンザウイルスのどれが次にヒトに感染しやすいか、みたいなのを計算できる。
Human flu は AT rich らしい。まじで?
[次世代シーケンサSOLiD3システムを用いた泡盛実用黒麹菌の比較ゲノム解析]
A. niger, A. awamori, A, saitoi など。
A. niger などの既報配列と比べたり。
GejiGeji: リファレンスと2試料について類似性を調べるツール (これ、read depth がずっと出るわけだけど、けっこう面白いな)。これを使ってみると、それぞれの麹菌株に特徴的な欠失領域があり、A. awamori と A. niger は大きく異なることがわかった。
欠失があるのはわかったが、特異的に多いところというのはわからない? →いまの解析方法だとわかんないです。
[バクテリアゲノムのリシーケンスによる変異解析とその問題点]
枯草菌168のリシーケンスのお話。枯草菌がみんなに配布されてから20年で、その間にいろいろ変異が溜まっておる。
maq (ungapped) と bwa (gapped) を使っている。
挿入・欠失など De novo のところは velvet + mummer を使っている。
いろいろなところの株を読んでみた。SNPは遺伝子の中に、indel は遺伝子間に多い。変異はいろいろあるが、どこでも同じようなところの変異が起きている。3rd letter の変異率が高い (42%)。ナンセンス変異は起きていない。
[多数株の種内比較によるゲノム進化ダイナミクス解析]
ピロリ菌日本株。
Mutagenesis, recombination, rearrangement で、とにかくゲノム進化が速い。
正確に読みたかったので Sangar 法で読んだ。
東アジア株はずいぶん遺伝的に遠いんだな。
1200の遺伝子について、RECOGを使ってマッピングしている。
東アジア株で特異的に喪われている遺伝子が5、特異的に存在する遺伝子が3。
東アジア株で特異的に重複が起きている、あるいは逆の遺伝子もある。などなど。
Mauve で rearrengement を計算している。Mauve か・・・悲しい。
[大腸菌における複製と翻訳の遺伝的ネットワーク解析]
E.coli の網羅的一遺伝子ノックアウトライブラリ (Keio collection) を使ってる。
きのうのじてんしゃ
ミーティングで日吉に行ったりで、けっこう走った。
メンテナンスのために、シマノの2万円くらいのホイールに変えているんだが、これくらいの距離なら悪くない。合成が低いから加速は悪い気がするけど、乗り心地はふわふわしてて楽ちん。
54.04km @ 24.6km/h (2h11m26s) odo 8095.4km
きょうのじてんしゃ
今日はちょっと時間をとって、自転車を整備することにした。何かと忙しくて後回しにしがちだけど、ちゃんとやらないと、あちこち傷むしね。
洗車して、予備のホイール (WH-R550) についていた古いタイヤをはがして、ハブをグリスアップしてリムフラップからタイヤまで交換。かなりの重労働だった。これでしばらく予備のホイールで走れるんだけど、後輪のフリー側はかなりグリスがどろどろになっており、ベアリングの球もちょっと曇っていたりして、心配な感じ。まあ、ボールレースは錆びてなかったし、大丈夫でしょうけれど。タイヤはずっと前に買ってあった Panaracer Extreme Evo2 と、Valiant Evo2. 同じのを2本買ってあるつもりだったんだけど、違ったか。ま、基本的に同じようなタイヤなので、予備としてはこれでいいでしょう。
ハブの調整は汗をかかない時期にやったほうがいい気がするので、気合い入っているほうのホイールも近々ちゃんとやろうと思う。が、今日は時間と体力がなくなったので、これでおしまい。