ゲノム微生物学会 Mar.08 / oral session 6

万博公園の競技場でサッカーの試合があるらしく、土曜でバスが激しく遅れて最初の4件は聞けず。
[ 36: シアノバチルスにおけるRNAマッピング ]
西田先生 (板谷先生チーム)。Mega cloning で枯草菌に Synechocystis のゲノムをいれたやつ。
発現をみるために、枯草菌+ラン藻なタイリングアレイを作成。ラン藻のほうが発現が高い。
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しかし、枯草菌のゲノムはちゃんと sense 側が転写されており、antisense はあまり転写されていない
が、ラン藻ゲノムは両方とも同じくらい転写されている。どうやら、ラン藻のほうは方向が定まっていない上に、RNA polymerase による elongation がうまくいっていない模様。
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枯草菌 sigB が強烈なストレスを感じていろんなのがズガーっと発現している。
外来性遺伝子にタンパク質がくっついて抑制する、ということがない場合もあり、そういう場合は SigB などはラン藻ゲノムのほうにも影響しているよ。
シアノバチルスではラン藻の sigD も発現している。でも、elongation には効いていないみたい。
何を変えると伸張したり停まったり、ということをこれから調べていきたい。いまのところ、うまく伸張しているもののコンセンサス配列や何かは見つかっていない。
ふたつ丸ごとはいっているので、どちらが親だかわからないのですが、なんで「シアノバチルス」なんでしょか。 → バチルスの培地でしか生えないし、光合成もしないので。枯草菌にすこしずつ枯草菌ゲノムの断片を入れていったから?うまくいけばズバッと光合成するようになるかもしれないけど…
[ 37: 細胞性粘菌の比較ゲノム解析による細胞分化起源の解明 ]
細胞性粘菌は飢餓状態に置かれると多細胞化し、胞子細胞と柄細胞に分化する。
しかし、Acytostelium では柄細胞をつくらずに、セルロースのチューブを作って、すべての細胞が胞子になる。
でも、柄細胞をつくるやつのほうが生存戦略としては有利。
D. discoideum はだいたいゲノムが読まれている。36M くらい。
A. subglobosum を読んだ。まだ contig だが、28M くらいになるはず (バクテリアを食べて生きるので、無菌培養系が必要だった)。
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Contig を D. discoideum ゲノムにはりつけていくと、ほとんどの遺伝子に対応。ただし、GC% がだいぶ違うので、tblastx によるアミノ酸配列での比較。
柄細胞形成に必要な遺伝子はもともと持っていた模様。発現しているかはこれから調べていく予定。

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