RECONF @ Shizuoka: Sep.16, 2010

高山からばびゅーんと移動してきました。
渡邊先生招待講演。
[ プロセッサを作りましょう ]
MISC (Mono-Instruction Set Computer): 単一機能のプロセッサ (RISC でも CISCでも) を作りましょう。
昔は CISC。メモリは大切だからちょっとの命令でいろいろやりましょう。
今は RISC。メモリはたくさん使えるから命令の直交性を重視してぶいぶい回しましょう。
FPGA にも MicroBlaze とか NIOS が載り、ちょっとだけユーザ定義の命令もつけられるけど、これはいままでのプロセッサ (CISC/RISC) の延長。
RISC は CISC より効率がいいけど、それでも回路のどこかは idle になってる。もったいない。そこで MISC です。シリコンの上に載っている ALU はいつも一種類! (やべえ、かっこいい)
でも、これをやるには高速な再構成が必要なので、そこで光再構成+ホログラム。
問題はレーザーアレイなんだけど、面実装のレーザーアレイで 256×256 のとかがある (surface emitting laser array ってやつ?)。
いま実験システムには 4×4=16 のレーザーアレイが実装されていて動いている。
[ 宇宙でも使いましょう (ARC2010) ]
FPGA は RAM のかたまりなので、宇宙で使うのはたいへんで、ECC を使ってたまに再構成しなおしたりしてやる必要あり。
一方で、ホログラムメモリは放射線にはめっぽう強い。冗長性もあるから、宇宙でホログラムを書き直す時に多少壊れた configuration data が届いたとしても問題ない。
ホログラムに光をあけたときに明点ができるのは、ホログラムの透明部分を通じた光の位相が揃ったところ。なので、多少ぶっ壊れても OK。位相が揃ったところ、ということはつまり、光で多数決をしているようなものですね。
ホログラムメモリを emulate するのに MEMS mirror (DMD) とか使える。プロジェクタとかに入ってるやつなら 1024×768 くらいの解像度も出るし。それで、20% くらいのノイズを入れてもちゃんと再構成できる。
[ ビジョンチップ (FPL2010) ]
現在のイメージセンサは 30fps のが多い。だけど本気で人間を超える何かをやろうとするなら 1000fps くらい必要。
Analog vision chip というのもあって、それだと高速に平滑化とかエッジ検出とかできる。だけど、それでは画像認識には持っていけない。
デジタルだと解像度を稼ぐのは結構たいへんで、どうしても SIMD プロセッサアレイとかにせざるを得ないし、メモリをたくさんばらまけないので、テンプレートマッチングのためのテンプレートとか、そういうものを入れておくことができない。
そこで、光再構成アレイにビームスプリッタを入れて、構成情報と一緒に画像情報を入れることができるのではないか?メモリを増やすことはできないけど、テンプレート画像をホログラムに大量に入れておけば、それを超高速に流し込みながらマッチング処理を行うことができる。
[ 質疑 ]
ホログラムメモリそのものを LUT みたいにして計算処理につかえない (佐野先生) ?
光コンピュータのひとがやってます。問題はそれだけのデータを突っ込めるホログラムの構成材料。
再構成時間はつまり命令フェッチにかかる時間なわけですが、その改善の見込みは (井口先生) ?
ホログラムメモリの光エネルギ効率が悪い。液晶だし。
瞬間的に高出力が出せるようなレーザーがあるといいかも。
SPD も問題で、いまは standard cell で作っているので、それがしんどい。

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