網羅と枚挙

ゲノム微生物学会のページに、吉川寛先生の網羅と枚挙という記事が載っていた。非常に興味深い。
「人工物と異なり、自然には原子から宇宙まで網羅できるものなど存在し得ないから、網羅とは所詮相対的なものだと思われていた。ところがゲノムの解読が行われて、その常識的感覚が覆った。情報量が巨大だから、あまり気にかけていなかったのかもしれないが、ゲノムの塩基配列は、当たり前だが有限なのである。」
ゲノム解読というのは、生命現象を理解する上で登場人物のリストを明確にすることだと思う。もちろん、ゲノム配列のあちこちには未知の遺伝子という隠れキャラがたくさん潜んでいるんだけどね。
いまやラップトップのハードディスクにヒトゲノムすらも余裕で収まる時代。生物屋さんから計算機屋さん、制御屋さんまで含めてみんなでその分析に取り組んでる。だから面白い。

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