FPL2006 (Aug.29 午前)

再帰ですよ再帰。

再帰ですよ再帰。
まあ、再帰の発表の人は、どっかいっちゃってこなかったんですが。


[ T1.C: Design Technuiques I ]
Mapping Recursive Functions to Reconfigurable Hardware
発表者こなかった。となりの人が「金返せよなー」、と(笑)。
A System Design Methodology for Reducing System Integration Time and Facilitating Modular Design Verification
設計期間にしめる、integration と検証の時間の割合はかなり長いので、これをなんとかしようぜ、という話。SIMPPL SoC Model を提案。定義済みのモジュール間接続機構 (CE: Communication Element) をつかうことで世の中を簡単にしようとする。
はじめの段階ではシミュレーションで検証をするんだけど、PE と CE の integration が終わったら、個々の PE を取り出して、実機で動かして system C とかの上位言語で書かれた何かを走らせた結果と照合する。
この方法で学生に MPEG-1 decoder を作らせてみたら、開発期間の 85% が、最初のモジュール実装になった。
Micro-coded Datapathes: Populating the Space Between Finite State Machine and Processor
回路としてできあがったり、そこに load されるものは、わしのシミュレータの制御機構みたいに、instruction code によってデータパスをばしばし切り替えるようなものなのだが、それを全部自動生成するような感じになっている模様。デザイン空間探索とかもするようになっており、けっこうちゃんとしたツールだ。しかし、生成ツールに与える言語は専用のものみたいなので、残念ながらすぐは使えないね。FSM によるものより(たいてい)遅くて大きいけど、MicroBlaze より小さくて速い。ほへー。自動っていうのがいいですね。
[ T2.B: Multiprocessor Systems ]
Efficient Automated Synthesis, Programming, and Implementation of Multiprocessor Platforms on FPGA Chips
マルチプロセッサ+HW IP なシステムを FPGA なんかに構築する場合、共有バスだけでは性能が出ないので、そこをうまくやる手法の開発。
プロセッサ (PPC, MicroBlaze) 、メモリ、モジュール間の通信コンポーネントなどを parameterizable にした。Kahn Process Networks というのを使ってシステムを記述する。Platform, Mapping と KPN を XML で記述してツールに食わせると、RTL な記述とかが出てくる。ほへー。
TMD-MPI: An MPI Implementation for Multiple Processors Across Multiplie FPGAs
びびっときたので内職してました。くそ、発表も面白かったのにな。
通信の信頼性について質問とか出てました。on-chip はもちろん安心。off-chip は MGT 使うのですが、ま、そのへんでエラー訂正みたいなのとか(できれば)する感じ。
ARCHLOG: High-level Synthesis of Reconfigurable Multiprocessors for Logic Programming
専用の言語でほげほげ、と記述して、multi PicoBlaze なシステムを作る。
PicoBlaze は configurable processor だからな。楽しげ。しかも速いぜ!
なんかに使えないかなー。
午後は、いちどホテルに戻ったら最初のセッションが終わってしまい、ポスターの片付けをしたあと九州工業大の渡邊先生と半導体の未来について語っていたら、もうひとつのセッションも終わってしまった。駄目駄目じゃん。
32nm くらいまではいけると思うんだけどね。その先の世界が問題だ。180nm の頃の「限界」といわれたアレは技術的なものであり、しかし、こんどは物理的な問題である。16nm CMOS process なんて、そろそろ無理なんじゃないだろうか、と。しかし、シリコンに代わるデバイスがいまのところあるわけでもないし、計算能力は全然科学者にとって充分ではないし、これからプロセスの壁にぶち当たったときにどうなるんでしょうな、reconfigurable が重要になるんですかね、という話だった。
来年の FPL は Amsterdam です。

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